AKATUKI No.758

編集・発行:(一財)日本青年協会
平成30年7月20日


昭和三年七月十日、九段階行社に於ける蚕室主催の会合。日本青年協会は、この会合によって生まれ出でた。当協会も、今年で90周年を迎える。上段左から、徳富浩一郎、木村楠弥太、井上準之助、本山彦一、鈴木貫太郎、宇垣一成、藤村義朗男爵、小山松吉、下段左から、岡田良平、江木千之、徳川家達公爵、塗堂、團琢磨、林権助男爵


創立時に、麻布歩兵第三連隊の不用建物を借用し、本部事務所・中央講習所と して使用した。:東京麻布龍土町


理事会・評議員会開催される

平成30年度第1回評議員会、第1回理事会開催
― 平成29年度事業報告、収支決算承認される ―

平成30年6月2日(土)午後1時より東京ガーデンパレス(東京都文京区)において、第1回理事会が、6月28日(木)書面による決議において第1回評議員会が開催され、平成29年度の事業報告・収支決算、基本財産一部取り崩しについて承認された。また、7月14日(土)午後1時より東京ガーデンパレス(東京都文京区)において、評議員懇談会が開かれ、平成29年度事業、平成30年度事業について報告し、意見交換が行われた。

平成29年度の事業報告は以下のとおりである。

平成29年度事業報告

1.時代に即した農業関係の活動を志向する青年の育成と助成

農業経営及び農業研修に取り組む国内の青年に対し、農村青少年教育機関等との協力を得て、実地研修および研究する青年等に対し研修支援金の助成を行った。今年度は、7名の青年への助成を行い、それぞれの青年が研究・研修を行い、年度末の報告会において学んだことを発表した。その他に、農家の現場において視察研修を行い、日本の農業、地域の農業の実情やこれからの方向性について学んだ。また、平成29年度研修生としてのネットワーク作りをおこない、今後も連絡を取り合いながら営農、就農への情報交換を出来るようにし、農業青年として学び合える環境を作った。

(1)農業関係青年研修支援事業〔研修支援金助成〕
期間:平成29年4月~平成30年3月
人員:7名
支援金:一人30万円(農学部学生1名、農業専門学校学生2名、農業青年4名)

2.機関紙の発行

「アカツキ」(年2回、タブロイドA4版、4頁、1回400部)

3.その他この法人の目的達成のため必要な事業

(1)友好団体、関係機関との連絡協 調文部科学省、農林水産省、内閣府、茨城県利根町、中央青少年団体連絡協議会等との連絡を緊密にし、協力提携のもとに事業、情報交換等を行った。

平成30年度第1回理事会(於:東京ガーデンパレス)

日本青年協会創設90周年記念 関係者のつどい開催

本協会も昭和3年12月に設立されて以来、本年で90周年を迎えます。また、平成25年4月には公益法人制度改革により一般財団法人へ移行し、財団法人として新たな出発をいたしました。つきましては、創立90周年を記念し下記の通り関係者のつどいを開催いたします。

開催にあたりましては、当協会も財政的に何かと厳しい事もあり、記念式典等は行わず、関係者の方々が気軽に集える場を設けることにいたしました。何かと御多忙のこととは存じますが、ご参加くださいますようご案内申し上げます。

また、昨年の青森で開催されました、日本青年協会後援会におきまして、本年の90周年に合わせ後援会総会も東京で開催されることが承認されましたので、関係者のつどいに合わせまして、日本青年協会後援会の総会を開催いたします。皆様のご参加、よろしくお願い申し上げます。

1.日時:
平成30年10月27日(土)

2.場所:
東京ガーデンパレス 
東京都文京区湯島1‐7‐5

3.会費:
8,000円(現地までの交通費、宿泊費等は各自負担でお願い致します)

4.日程:
第1部 日本青年協会後援会総会
第2部 90周年記念関係者のつどい

5.問合せ:
日本青年協会事務局
電話:04‐7192‐8580
ファックス:04‐7192‐8583
Eメール:seinenkyokai@h5.dion.ne.jp

農業関係青年研修支援事業報告

カナダの酪農視察に参加して
北海道農業専門学校 田畑美紅

昨年11月6日、日本青年協会の支援により、カナダ酪農視察旅行に参加させていただきました。ツアー参加者は、酪農家さん初め、牧場従業員、授精師、牛の餌を提供される会社や酪農資材を扱っている会社、高校生まで多様な方々が参加しました。日程は6泊7日、内容はケベック州2、トロント州1、計3ヵ所の牧場視察とカナダ最大の農業の祭典、ロイヤル・アグリカルチャー・ウィンターフェア見学です。

ケベック州では、飼養総数約300頭のプチクレール牧場と、飼養総数600頭のジェイコブス牧場を視察しました。プチクレール牧場は、これまで30頭のエクセレント牛を輩出しており、カナダで優秀な繁殖者に与えられるマスターブリーダーを1987年に受賞しており、ジェイコブス牧場は、日本でもブリーダーとして知られ、牛群を個体販売で年間500頭、年間400個の受精卵を売っており、そのうちの200個は日本に輸出しています。オンタリオ州では、飼養総数900頭のサミットホルム牧場を視察し、ケベックで訪れた2つの牧場はショウCow作りに力を入れているのに対し、ここでは乳生産を重視して、ゲノム評価による高能力のヤングサイアーを積極的に使っています。この牧場には規模の大きさから様々な観点からの思考に驚かされることばかりでした。

そして、ロイヤル・アグリカルチャー・ウィンター・フェアを視察。その名のとおりカナダ最大級の農畜産物の展示会で、牛や馬、羊のショウだけでなく、様々な展示や産物の販売も行われており、一日中楽しめる場所となっていました。展示の中には、地元の小中学生向けに農業を学ぶためのコーナーも設けられており、乳牛が一日で出す乳量を水のボトルで分かりやすく説明すると、子どもたちが楽しんで農業について学べる工夫がされていることに感心しました。

今回初めて海外の牧場を視察して、牧場の設備や環境、飼養管理方法でカナダと日本の違いに気付くとともに、日本の乳牛の能力を最大限に引き出すために必要なことについて考えさせられ、大変有意義な視察となりました。

最後になりますが、今回このような海外研修で貴重な体験ができたのは、日本青年協会様のご支援があっての事だと思います。今回学んだ事をこれからの自分の糧に成長して行きたいと思います。本当にありがとうございました。

ホルスタインショー審査の様子

平成30年度 農業関係青年研修支援事業(研修支援金助成)

本年度も、農業関係青年研修支援事業を行います。今回も、農業青年に支援の枠を考えておりますので、新規就農者、農業後継者等農業に関する研修・研究を行う方がおりましたら、是非ご推薦下さい。

詳細は、ホームページか、本部事務局までご連絡ください。

平成30年度農業関係青年研修支援事業

1.目的
近代的農業を志向する青年の研修活動に対して経済的な支援を行い、優れた農業関係青年の育成を通して我が国の農業振興に寄与することを目的とする。

2.対象者
(1)農業関係教育機関に在学中の日本国籍を有する学生・生徒(大学院、大学、短大、専門学校等)
(2)農業に関わる青年(原則として20歳から40歳)

3.支援対象研修活動内容
(1)農業経営に関わる知識・技術の調査研究
(2)国内外における農業に関わる調査研究

4.支援人員
10名(学生3名、農業青年7名)

5.支援内容
1名につき30万円(年額)

6.報告義務
被支援者は研修終了後、研修内容を報告書として提出する。

7.応募方法
所定の申請書、計画書を本部事務局宛に提出。用紙は、本部事務局にお問い合わせ下さい

8.その他
(1)被支援者は、日本青年協会が主催する農業関係の研修会等に参加すること
(2)被支援者は、本人の都合により研修を途中でやめる場合、支援金は返納すること
(3)被支援者は、平成30年3月2日(土)から3日(日)に開催する事業報告会に参加すること。原則、報告会参加のためこの期間に研修等は入れないこと

協会日誌

平成30年3月 17日 90周年関係者のつどい打合せ
  21日 ブラジル及川君雄氏来日懇談
  27日 位高公認会計士事務所来会打合せ
5月 11日 位高公認会計士事務所来会打合せ
  20日 監査
  31日 農業関係青年研修支援事業企画委員会
6月 2日 平成30年度第1回理事会
  28日 平成30年度第1回評議員会(書面決議)
7月 14日 評議員懇談会

西日本豪雨災害への支援について

平成30年7月初めからの記録的豪雨により、九州、四国、中国、近畿、中部各地方において、広範囲に甚大な被害が発生しております。被災されました皆様には心より御見舞い申し上げます。また、全国的にも地域によって河川の氾濫や土砂崩れ等の被害も確認されております。重ねてお見舞い申し上げます。

さて、平成30年7月初めからの西日本豪雨により被害のあった各地域において、義援金の募集を始めました。身近なところでの募金、各地域のホームページ等をご確認いただき、ご支援のほどお願い申し上げます。

また、ボランティア等の支援も各地で始まりましたが、一部地域においてまだまだ災害ボランティアセンター設置、ボランティアの安全確保等が出来ておらず、整ってからの事になるそうですので、全国社会福祉協議会または各地域の自治体のホームページをご確認頂き、ご支援のほどお願い申し上げます。

日本青年協会寄付金のお願い

日頃より協会活動にご支援いただきありがとうございます。協会も創設の原点に立ち返り、農業後継者、新規就農者の育成に力を入れ、日本の農業の活性化の一助となれればと思い活動しています。平成23年度から寄付金制度になり、一口1,000円で、口数は自由です。払込取扱票は毎回同封されます。毎年度の払込み金額は、アカツキの納入者一覧か、事務局までお問い合わせください。皆様のご支援の程、よろしくお願い申し上げます。

あとがき

西日本豪雨の発生から2週間が経ちました。被災されている方々に、心よりお見舞い申し上げ、早くの復旧・復興を心よりお祈り申し上げます。2号前のアカツキに、北九州豪雨のお見舞いを申し上げましたが、1年後、更に被害の大きい豪雨災害が起きてしまいました。3年前の、関東・東北豪雨も甚大な被害を出しております。この教訓を必ず活かして、ご家族で話合い、身近な方々にも周知し、今後に向けて早めの対策をお願いいたします。(佐藤)

2018年07月20日更新