編集・発行:(一財)日本青年協会
令和2年3月27日
日本青年協会の八ヶ岳道場(昭和8年)跡地に建てられた、坂本増次郎の記念碑。当時(昭和19年)の当協会会長宇垣一成書、理事長関屋龍吉選文。この東側に道場があった。また保阪嘉内が、坂本増次郎が叔父という事もあり、共に青年たちに近代的な農法経営を教えた。
理事会開催される
平成31年度(令和元年度)第3回理事会開催
~ 令和2年度事業計画、収支予算承認される ~
令和2年2月22日(土)午後2時より東京ガーデンパレス(東京都文京区)において第3回理事会が開催された。
理事会においては、令和2年度の事業計画、収支予算について協議され承認された。また、農業関係青年研修支援事業について、過去に支援を受けた青年のその後の報告を、当年度の研修生と一緒に行い、青年の育成に厚みを持たせて行うことを了承された。令和2年度の事業計画は以下の通りである。
令和2年度事業計画
1.時代に即した農業関係の活動を志向する青年の育成と助成
農業経営及び農業研修に取り組む青年に対し、農村青少年教育機関等との協力を得て、実地研修および研究する青年等に対し研修支援金の助成を行う。また、過去に支援を受けた青年との交流を行い、情報共有等を通して育成を行う。
(1)農業関係青年研修支援事業
2.機関紙の発行
「アカツキ」(年2回、タブロイドA4版)
3.その他この法人の目的達成のため必要な事業
(1)農業関係青年研修支援事業〔指定農場実地指導〕
農業経営及び農業研修に取り組む青年に対し、当協会と協力関係にある農場において、実地指導を通して青年の育成に努める。
(2)友好団体、関係機関との連絡協調
内閣府、文部科学省、農林水産省、茨城県利根町、中央青少年団体連絡協議会、ブラジル青年協会等との連絡を緊密にし、協力提携のもとに青年及び青少年指導者の育成に努める。
理事会で令和2年度の予算について承認された
農業関係青年研修支援事業打合せ
平成31年4月24日、山梨県北杜市に於いて、平成31年度(令和元年度)農業関係青年研修支援事業の打合せを行い、仁科雅氏と香取政典常務理事、佐藤忠信事務局長が事業への協力等について懇談した。また、当協会八ヶ岳道場跡地を訪問し、当時の様子を話し合った。
令和元年7月31日、鳥取県日南町に於いて、平成31年度(令和元年度)農業関係青年研修支援事業の打合せを行い、日南町副町長丸山悟氏、一般財団法人日南産業振興センター久城隆敏事務局長はじめ農業指導員の方々、農業青年と香取政典常務理事、佐藤忠信事務局長が、今後の農業関係青年研修支援事業への青年の推薦、事業への協力等について懇談した。また、過去に支援を受けた青年の圃場を回り、研修後の現在の近況について話し合った。
令和元年9月26日、北海道農業専門学校に於いて、平成31年度(令和元年度)農業研修生の、細谷和喜氏、菊地大氏、上神美幸氏と佐藤忠信事務局長が面談し、就農に向けての目標と課題について懇談した。面談には、北海道農業専門学校校長橋本正雄氏、数学部長の松澤光弘氏も同席され、当協会の事業目的と成果についても話し合われた。
令和元年10月24日、岐阜県飛騨市、高山市に於いて、平成31年度(令和元年度)農業研修生の松永さやか氏、森本悠己氏、井関貴文氏と佐藤忠信事務局長が面談を行った。面談では、各圃場を視察しながら、それぞれの方の農業に対する思いと、就農への経緯について話された。その後、平成27年度農業研修生松永宗憲氏とその後の農業について懇談した。
令和元年11月25日、石川県中能登町に於いて、平成31年度(令和元年度)農業研修生の、今井耕平氏、角野龍馬氏と香取政典常務理事が面談し、どう地域と関わっていくか、就農に向けての目標と課題について懇談した。また、夜には桂撤男支部長、大湯章吉事務局長をはじめ、石川県の協会関係者及び研修生と夕食会が行われ、協会の現状、今後の事業の在り方、地域での農業の在り方等について懇談した。
八ヶ岳道場跡を巡る!
平成31年4月24日、山梨県北杜市大泉町西井出にある、日本青年協会八ヶ岳道場跡地を、元協会理事・元山梨県支部事務局長の仁科雅氏の案内で訪問した。
今号のアカツキの表紙になっている「坂本増次郎記念碑」は、JR中央本線小淵沢駅が起点になっている、JR小海線の甲斐大泉駅から北に2km上った、左の地図の赤い旗印(天女山入口交差点手前)の場所にあり、県道28号(北杜八ヶ岳公園線)から、山に向かって左側の、道路より一段低い森の中に建っている。ある記述では、当協会の関係者である小宮山福一氏からの聞き取りで、八ヶ岳道場はその記念碑から東側にあったと記されており、現在道場跡は、舗装道路で消えてしまったようだと、記載されている。
日本青年協会八ヶ岳道場は、昭和7年に現在の北杜市大泉町の天女山麓に建設され、昭和8年7月に道場が開設された。もともと関屋龍吉が、この地で同じ青年である学生の指導を、夏季休暇を利用してのキャンプにより行っていた。そこに、八ヶ岳開発の提唱者で山梨県教育会長の坂本増次郎から提案があり、昭和5年、保坂嘉内と共に山小屋を中心にキャンプ生活や登山を交えた修養生活を営み、その後、八ヶ岳道場が開設され、青年たちに近代的な農法経営を教えた。そして、前号の表紙になった「開拓の碑」は、JR小海線の甲斐大泉駅から北に150m上ったところにある、大開簡易郵便局前の県道28号線の向かいに立っている。開拓の碑には、昭和20年11月に第2次大戦後の東京の戦災者、復員者、引揚者の集団開拓により、この地が開拓されたとある。
今回の訪問で、協会の歴史を垣間見る事ができた。現地をご案内頂いた仁科雅氏と、資料の収集にご協力頂いた、北杜市金田一春彦記念図書館高野裕子氏に感謝申し上げます。
平成31年度(令和元年度)農業関係青年研修支援事業(研修支援金助成)報告会中止
令和2年3月7日(土)、8日(日)千葉県成田市において、農業関係青年研修支援事業の報告会を行う予定だったが、連日の新型コロナウィルスへの対応等の報道により、自粛ムードが高まり今年度は報告会の開催を断念した。この事業のもう一つの目的は、農業青年の仲間づくりで、その為に報告会は不可欠な為、今年度の青年は来年度の報告会に参加し、次年度の研修生と合同で報告会を行う予定である。
今年度の農業関係青年研修支援事業研修生は12名で、各青年は農業に関する研究や、農業法人、農家等の視察、海外の農業視察等により、自分自身の農業に活かすことになる。
今年度の研修生は次の通り。
細谷和喜 北海道(学校法人八紘学園北海道農業専門学校)
菊地 大 北海道(学校法人八紘学園北海道農業専門学校)
上神美幸 北海道(学校法人八紘学園北海道農業専門学校)
川辺浩亨 千葉県 農業
今井耕平 石川県 農業
角野龍馬 石川県 農業
松永さやか 岐阜県 農業
森本悠己 岐阜県 農業
井関貴文 岐阜県 農業
平岡竜也 鳥取県 農業
桧垣孝明 鳥取県 農業
矢吹健太郎 鳥取県 農業
平成31年度(令和元年度)日本青年協会後援会総会新潟県において開催
令和元年10月5日土曜日、新潟県聖籠町「聖籠観音の湯ざぶ~ん」において、日本青年協会後援会の総会が開催された。今回、県外から11名、県内から1名が参加した。総会では、後援会長安達勝間氏より歓迎の挨拶があり、本部の香取政典常務理事挨拶のあと、浦山はるみ後援会事務局長の進行で議事に入り、浦山はるみ事務局長より平成30年度報告、令和2年度次回開催地について協議され、次回は福島において開催される事が決定した。その後、懇親会を行い盛会の内に会を閉じた。また、新発田市の新発田城址公園や、日本酒「王紋」の市島酒造等も見学した。
協会日誌
令和元年8月
1日 農業関係青年研修支援事業打合せ(鳥取県日南町)
9月
26日 農業関係青年研修支援事業打合せ(北海道札幌市)
10月
5日 日本青年協会後援会新潟総会
24日 農業関係青年研修支援事業打合せ(岐阜県高山市)
11月
25日 農業関係青年研修支援事業打合せ(石川県中能登町)
12月
5日 香取政典常務理事打合せ
27日 仕事納め
令和2年1月
6日 仕事始め
30日 香取政典常務理事打合せ
2月
22日 平成31年度(令和元年度)第3回理事会
3月
26日 香取政典常務理事打合せ
あとがき
皆様、年明け早々に流行り出し、今も猛威を振るっている新型コロナウィルスが広まりつつありますが、いかがお過ごしでしょうか。今号は、前号に引き続き八ヶ岳道場に関する表紙、記事を入れさせて頂きました。日本青年協会の発足は昭和3年ですが、その2年後には八ヶ岳で青年の育成が行われており、協会の歴史の中では関わりの深い地の一つになります。記事の中に、開拓の碑の件がありますが、現在の八ヶ岳跡地の様子を語った小宮山福一氏の名前も、開拓の碑の裏側に入植者として名前を連ねております。昭和20年の開拓団は、日本青年協会の募集で開拓者が集められましたが、まもなく国の緊急開拓事業として引き継がれました。協会も、時代の中で大きな役割を果たしていた事が分かりますので、皆様も是非訪れてみて下さい。(佐藤)